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展覧会「水を描く ―広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」(山種美術館)に行ってきた 2018.8.10

<INDEX>

■開催概要・混雑状況

■涼やかな水・川・滝・雨などの作品

■水を表す多彩な言葉も楽しめる

■作品リスト

 

広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」(山種美術館)

 

日本画展覧会の名美術館、山種美術館(恵比寿)で開催している「水を描く ―広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」に行ってきました!

 

山種美術館日本画の展覧会をたくさん開催している美術館で、これまでも興味深い企画展をたくさん開催してきました。今回は2018年9月、世界各国の水の専門家が参加する「国際水協会(IWA)世界会議」が東京で行われることに着目しての展覧会だとか。さすがの着目点です。

 

というわけで、山種美術館が所蔵している絵画の中から、海、川、滝、雨などの水を描いたものが展示されていました。横山大観川合玉堂前田青邨奥村土牛東山魁夷平山郁夫など、有名な画家の作品も。ひんやりした美術館で波の飛沫や川の流れるうねりが聞こえてきそうな涼やかな作品を眺める、避暑で至福なひとときでした。(今日は35度超えの猛暑だったので、なおさら。浴衣割引もあるそうです)

 

広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」(山種美術館)"

 

「水を描く ―広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」開館時間・混雑状況

<開催概要> 

会期 2018年7月14日(土)~9月6日(木)

会場 山種美術館(恵比寿駅から徒歩10分、渋谷からバス(「渋谷駅前」 学03 日赤医療センター前行)

開館時間 10:00 ─ 17:00 (入館は16:30まで)

休館日 月曜日

入場料  一般1000円(800円)・大高生800円(700円)・中学生以下無料

 

<混雑状況>

平日の16時頃鑑賞しましたが、全然混雑していません。のんびり自分のペースで鑑賞することができますし、途中の休憩ソファも座り放題。山種美術館は土日でも比較的空いている穴場スポットであることが魅力です。

公式HP: http://www.yamatane-museum.jp/exh/2018/mizu.html

 

 

涼やかな水・川・滝・雨などの作品

豊かな水源に恵まれた日本では、水は常に人々の生活とともにあり、美術作品においてもさまざまに表現されてきたそうです。確かに、水自体には形も色もなく、周りの風景を映し、見る人(画家自身)の心情を映すもの。例えば、今回見た作品の中でも同じ「水」であるのに青・水色・紫・緑・モノトーンと使われる色が異なります。受ける印象も、飛沫舞う波からは力強さ、婦人が足をひたす水からは清らかな印象などさまざまで、同じテーマだからこそ、それぞれの作家の個性が分かりやすく楽しめます。

 

また、岩絵の具ならではの優しい色合いに癒され、細かいラメのようにきらきらと光る絵具で描かれた大地に魅せられたり、きれい、素敵、優しいがぎゅっと詰め込まれていて、すごく癒される展覧会でした。

 

広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」(山種美術館)

 

 

水を表す多彩な言葉も楽しめる

今回の展覧会でもう一つ面白かったのが作品の英語タイトルです。展示されている絵画には必ずタイトル・著者・制昨年・画材などの説明書きなどと合わせて英語タイトルが書かれています。例えば、「第2章滝のダイナミズム」のところではほとんどの作品がwaterfallと書かれていますが、日本語のタイトルを見ると「高士観瀑図」「冷夢図 」「白滝」「滝」「瀧」「㵎」と多様な表現をされているのです。ちなみに、違いが分からないものがあったので言葉の意味を調べてみたらこんな感じでした。

 

滝:川などの水ががけを落ちる、垂直に近い流れ。その場所。
瀑:水しぶきをあげるたき。河水が急ながけを流れ落ちるところ。
瀧:はやせ。竜のような形をした急流。 たき。高い所から長い太いすじをなして流れ落ちる水。
㵎:たに。たにみず。谷川。

 

タイトルを眺めていると「こんな表現があるのか……」と知ることができ、日本語の発見も楽しい展覧会でした。


ともかく、日本画の優しさ、癒しを詰め込んだ展覧会でしかも涼しい! 暑い夏のお出かけに「水を描く ―広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」(山種美術館)ぜひおすすめです。


 

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 展覧会「水を描く ―広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお―」作品リスト

【1】 波と水面のイメージ
川―流れる水
1山元 春挙・ 清流
2 川合 玉堂 ・ 渡頭の春
3 平福 百穂・清渓放棹
4 今村 紫紅・ 富士川
5 小林 古径 ・河風
6 奥田 元宋・奥入瀬(秋)
水面の表現
7 歌川 広重(初代)・東海道五拾三次之内
8武陽金沢八勝夜景・(雪月花之内 月)
9 竹内 栖鳳・緑池
10 前田 青邨・鶺鴒
11 小野 竹喬・ 沖の灯
12 速水 御舟・埃及土人ノ灌漑
13 東山 魁夷・緑潤う
14 守屋 多々志・ 波乗り兎
15 吉田 善彦・尾瀬三趣のうち池塘の晝
16吉田 善彦・ 水辺の夕
17 宮廽 正明・水花火(螺海―波の躍動感
18 歌川 広重(初代)・東海道五拾三次之内 桑名・七里渡口
19歌川 広重(初代)・阿波鳴門之風景(雪月花之内 花)
20 小堀 鞆音・那須宗隆射扇図
21 横山 大観・ 夏の海
22 橋本 関雪 ・生々流転
23 川端 龍子・ 鳴門
24 奥村 土牛・鳴門
25 加山 又造 ・波濤

 

【2】滝のダイナミズム
26 中林 竹渓・高士観瀑図
27 小堀 鞆音・伊勢観龍門滝図
28 山元 春挙・ 冷夢図
29 川合 玉堂・ 松間飛瀑
30 奥村 土牛・那智
31 山本 丘人・白滝
32 杉山 寧 ・㵎
33 横山 操・ 滝
34 大山 忠作・ 瀧
35 千住 博 ・ウォーターフォール
36 千住 博 ・フォーリングカラーズ

 

【3】 雨の情景

37歌川 広重(初代)・東海道五拾三次之内大磯・虎ケ雨
38 歌川 広重(初代)・蒲原・夜之雪 ●
39歌川 広重(初代)・ 庄野・白雨 ○
40 歌川 広重(初代)・土山・春之雨 ●
41 歌川 広重(初代)・近江八景之内 唐崎夜雨 ○
42歌川 広重(初代)・名所江戸百景大はしあたけの夕立 ●
43 川端 玉章・ 雨中楓之図
44 竹内 栖鳳・雨中山水
45川合 玉堂・渓雨紅樹
46 川合 玉堂・水声雨声
47 松岡 映丘・山科の宿のうち 雨やどり
48 奥村 土牛・雨趣
49 小茂田 青樹・春雨
50 宇田 荻邨・ 五月雨
51 山本 丘人・雨を呼ぶ山野
52 奥田 元宋・ 山澗雨趣
53 横山 操・越路十景のうち親不知夜雨
54 横山 操・越前雨晴
55 平山 郁夫・ロンドン霧のタワァ・ブリッジ

 

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