アラサー女のいろいろ

30歳女性ライターによる色々。思ったことメモ

【無料ツールだけ使用】アラサー社畜が初めて同人誌を作った方法(部数・価格も)

初めて同人誌(二次創作・女性向け)を作りました。

作者は

・同人誌は長年読む専

officeなし・画像ソフトなし・小説ソフトなしネットしかできない激弱スペックPC

社畜で平日の同人活動は無理

なんですが、印刷会社さんなどが初心者でも同人誌を作れるように無料ツールなどを提供してくださっているおかげで、意外に簡単に作れちゃいました。感動……! なので、感謝を込めて、ここに手順を記します。同人誌出したいけど難しそう…と尻込みしてる人の手助けになれば幸いです。

※私を助けてくださった無料ツール提供企業様方へ感謝をこめて、勝手に個人的感想と共に宣伝させてもらいます。

 

<INDEX>

・同人誌を作るまでの8手順&部数・価格の決め方

・部数&価格の決め方 

・【無料ツール&DL不要のみ】同人誌を作るのに使ったもの

 

同人誌を作るまでの手順

 

【手順】

全体の流れはこんな感じです。

1.頒布方法を調べる(1時間)

2.印刷所を調べる(2時間)

3.かかるお金をイメージする(1時間)

4.印刷所を決めて申し込みをする(=入稿〆切&入稿方式が決まる)(30分)

5.部数アンケートをする(30分)

6.販路を決めて申し込みをする(=納品先が決まる)(30分)

7.データ作成(表紙・目次・扉・本文・奥付)

8.入稿&印刷所に振り込みをする(15分)

 ここから、一つ一つについて詳しく説明していきます。

 

1.同人誌の頒布方法を調べる

大きく分けると「イベントで頒布」「通販」の二通りかと思います。作者のジャンルは600スぺ以上のCPオンリーが開催されるような旬ジャンル。参加できるイベントもいっぱいあるんですが、以下の理由で通販に決めました。

・イベント中止が相次いで先が見通せない

・早く配りたい

 

通販は、作者のジャンルは以下3つがメイン。

とらのあな

フロマージュ

・Booth

 

それぞれのメリット・デメリットは以下のように感じました。

とらのあなは大手サークルも使ってるし、買う側としては楽そう

とらのあなは同CP作品の登録件数が多いので埋もれそう

とらのあなフロマージュは手数料が高そう

boothはpixivと連携してるから、既にブクマしてくれてる人など本当に

 「ほしい」と思ってくれてる人に告知しやすそう

・boothは幅広く告知には向いてない(「ついで買い」はなさそう)

・boothは受注生産ができる(先に告知して、注文を受けた数作成できる)

・boothは初めて出品する人にも分かりやすそう

考えた結果、初心者でも一番使いやすそう&pixiv連携できるBoothに決定。まあ、これは後から追加してもいいんですけど。

 

2.印刷所を調べる

第一に言いたいのは、文庫対応している印刷所が意外に少ないということ。

家族にオタバレしたくない&電車のなかでも読みやすい文庫サイズで作成しようと最初に決めていました。が、フォローしてる神たちの推し印刷所を見てみたら文庫やってないパターンが結構ありました。

 

私の印刷所比較ポイントは以下です。

・文庫(A6)を扱っているか 

・単価が安いか(100P・文庫・20部と仮定して、一冊あたりのお金を比較)

 ※どこの印刷所も早割で安くなるので、早割の価格を要チェック

・年齢制限ものを扱ってもらえるか ※NGなところも結構あります

・20部以下でも印刷してもらえるか

・サンプル(or1部から)作成できるか

・入稿方式が自分にもできそうか(pdf入稿できるか)

大事なのは後半2つ。

サンプル作成なしに、いきなり配るものを20部印刷というのが怖すぎた。

表紙の画像がぼやけたり、サイズ(&背幅)が違ったり、文字が化けてしまったり、入稿データ作成方法が間違っていて違う風に印刷されてしまったりと、色々なトラブルが考えられたため。

 

また、入稿方式もpsd/ai/word…ここらへんの対応ソフトがPCに入っていない(ネットしか使えないスペック激低PC)なので、これで入稿するのは難しそう。PDFは無料で作れるツール(次章で紹介)があるのでデータ作成できそう。ここらへんを考えて候補を絞り込みました。

 

コミック応援.com https://www.comic-ouen.com/

STARBOOKS https://www.starbooks.jp/

シメケンプリント https://shimeken.com/

など 

3.かかるお金をイメージする

収支プラスにはならないだろうと思っていますが、赤字があまり多いと創作が続かなくなってしまうので無理はしない。考慮したのは以下です。

■入ってくるお金

・同人誌の売り上げ ※売れた部数×通販手数料を引かれた額

これは、一冊も売れない/重要な不備があって一冊も頒布できない可能性もあるので、あまりあてにせず。

 

■出ていくお金

・同人誌作成代+送料 ※部数・本の仕様・早割・印刷所次第で変動

・頒布代(通販手数料・送料・倉庫利用料など イベントなら出展代・遠征費など)

・コピー代(表紙の実際に印刷したイメージを確認するためなど・コンビニで)

・振込手数料

・(サンプル作成代+送料)

 

意外とかかります。

結局「同人誌の作成代」次第なのですが、大前提として「売り上げゼロ(かかった費用まるまる損失)でも問題ない範囲」でやることにしました。

とはいえ【安くする方法】ですが

早割する(プランによっては半額くらいの差が出る) ※クオリティに唯一響かない

文庫ではなくB6、A6サイズにする

・表紙もモノクロにする

・安い印刷所を選ぶ(上記3点クリアしたうえで)

・販売部数を多くする(単価は下がりますが、売れなければそのまま赤字に)

くらいですかね。

 

また、結局部数次第ということも見えてきます。

なので、部数をアンケートすることにしました。(詳しくは次次章)

 

4.印刷所を決めて申し込みをする

以下を考慮して印刷会社を決めます。

・2で調べた印刷所のデータ

・自分のこだわりの仕様ができそうなところ

・価格帯として手が出せそうなところ

ここで大事なのが、先に申し込みをすること。

特に早割は受注数が決まっているので、いっぱいになってしまう可能性もあります。部数・ページ数・細かな仕様は後から変更でき、納品日(=逆算した締切日)さえ決まっていれば申し込みができるようになっているところも。いざ申し込みしようと思ったら埋まっていたとならないよう、早めに申し込みをしたほうがよさそうです。

 

また、これによって入稿〆切&入稿方式が決まります。ここからは、指定した期日に指定した形式で入稿できるように、がんばって作るのみ!!

 

5.部数アンケートをする

アンケートは当てにならないという意見もたくさん聞きますが、まったく検討が付かないので、アンケートを取りました。

■方法:pixivにサンプルをアップしてpixivのアンケート機能でアンケートを取る

■開示した内容:サンプル・サイズ・ページ数・価格帯・頒布方法(通販サイト)

twitterアンケートよりはpixivのほうがいいね感覚で押す人少なそうなので

※価格帯・販路によっては「買わない」人もいると思うので、なるべく具体的に

 

ちなみに、私の部数アンケートは以下の結果に。

pixivフォロワー数>>>Twitterフォロワー数>サンプルブクマ数≧アンケート結果

※pixiv&Twitter両方とも今回のジャンルCPのみで開設1年の弱小サークル

※今回出す本の内容は鉄板&人気テーマ。全年齢。

※ジャンルとしては旬&映画公開予定で、オンリーイベントで600スぺ越えする

※人気の作品は小説でも1,000ブクマもごろごろ。神すごい。。

 

部数の決め方としては以下のような説があるみたいです。

・フォロワー数(何の?)の1/10

・アンケート結果の1/10

・いいね、ブクマ数の1/10

・boothの受注販売にして、受注した数に少しプラス

 

 ええー…。どうしろっちゅうねん。とはいえ迷った結果、ほしいと言ってくださった方にはなるべくお届けしたかったのでpixivアンケート部数の2/3作ることに。大量在庫覚悟のうえで。

 

※2020.5月 実売部数追記

 pixivアンケート部数の2/3の部数作った結果、通販開始後すぐに完売しました。

 

 

 

あと、価格の決め方について。私が参考にしたのは以下です。

同ジャンルの同ページ数のと同じ価格帯(少し安めに)

・ページ数×100×0.8 (文庫だともう少し安くするという説もあり)

・8割購入者が見つかったらプラマイゼロにできるくらい などなど

・入るお金・出ていくお金のバランスを見て…

 (収支マイナスでもいいや、くらいの気持ちで作ってます)

 

6.販路を決めて申し込みをする(=納品先が決まる)(30分)

ここで、pixivのboothに登録しました。

というのも、印刷所にデータ入稿する時には納品先の住所や荷物に書いてもらう商品番号などを一緒に伝えなくてはいけません。なので、早めに。ただ、登録したらその場で印刷所に伝える情報などが分かったので、入稿当日でもいいなと思いました。

 

また、受注販売というのもできるらしいんですが、受注販売にすると、現物が届く前に注文してくれた人は送料が宅配便扱いになって高くなってしまうみたいなんです。。これだと部数が確実に読めて便利だなと思ったんですが、送料が高くなってしまうのは読んでくださる方に申し訳ないので断念。。

 

7.データ作成(表紙・目次・扉・本文・奥付)

当たり前ですけど、表紙とか奥付とか作らなきゃいけないんですよね。。

でも意外にたくさん便利グッズがあったので、なんとかなりました。詳しくは次章

 

8.入稿&印刷所に入金をする

・入稿後は不備があるとメールや電話で連絡来るので、スマホこまめにチェック

・入金は銀行振り込みしかやっていないところもあるので、クレカ使いたい人は印刷所を選ぶ時に決済手段まで確認しておいたほうがいいかも。

入稿&入金完了の連絡が来たら、のんびり待っていればそのうち届きます。初めて自分の本が届いて宅急便の箱を開ける瞬間はすごくドキドキしました。大変なところもありますが、社会人になると自分のがんばりが見えないことって多いじゃないですか。私の作品が本になったのか~って、実感できてすごく嬉しかったです。

 

 

【無料ツール&DL不要のみ】同人誌を作るのに使ったもの

■表紙

1.Googleスライド(機能はパワポと一緒)を開く

2.四角の図形を作成し、右クリック→「ファイル形式オプション」→

  サイズを印刷所に指定されたデータサイズに設定

3.パワポ上でタイトル入力したり画像挿入したり…

4.完成したら「ファイル」→「ダウンロード」→PDFドキュメント 完成★

 

<番外編>テンプレ(psdデータが多い)を使いたい場合

1.テンプレ(psdデータ)をダウンロード ※印刷所で無料配布してくださってます

2.photopea   https://www.photopea.com/  を開き、

  「ファイル」→開く→ダウンロードしたテンプレを選択

3.そのままphotopea上で作業してもいいし、難しければ「別名で保存」→JPG選択

4.Googleスライドで「挿入」→画像→さっき保存したファイルを選択

 

ほか、役に立つもの

かんたん表紙メーカー(タイトルをおしゃれに配置してくれる)

 https://sscard.monokakitools.net/covermaker.html

canon おうちで同人誌(タイトルいれるだけで使えるかわいい表紙)

 https://creativepark.canon/doujin/sampleItem06.html

 

■扉&目次

扉ページメーカー(シメケンプリント)にテキスト入力

→フォント・縦書き/横書き・ページサイズなど選んで作成をクリック 完成★

 https://shimeken.com/tex/title

 

■本文

1.simple noteで文章を作成

https://simplenote.com/

・保存不要の自動同期

・PCのブラウザでもSPのアプリでも開ける(通勤電車の中でも書ける!)

・複数の文書を一括でキーワード検索できるので、

 最後にまとめて漢字変換直したりするのが楽

 

2.作成した文を「横書き→縦書きお節介アシスト」にコピペ&「変換」をクリック

https://sscard.monokakitools.net/change.php

 以下の処理をワンクリックでやってくれる。神オブ神

 ・段落頭を字下げする

 ・半角英字・記号・数字を全角にする(縦書きにした時半角だと横向きになっちゃう)

 ・数字を漢数字にする

 ・感嘆符・疑問符の直後に空白を入れる

 

3.整えた文章を「縦書き本文メーカー」にコピペ&「作成」をクリック

https://shimeken.com/tex

  →PDFがダウンロードされる。完成★

 以下も対応している。これも神オブ神

 ・フォントを選べる(8種)

 ・段組みの有無を選べる

 ・ページ番号をふってくれる(開始ページも選べる)

 ・ページの上にタイトル表示もできる

 ・背景もいれられる

 

これだけで完成。とても楽。もしpixivの再録なら5分で本文作成終わる。

むしろお金を払わせてくれ……

 

■奥付

1.Googleスライド(機能はパワポと一緒)を開く

2.「ファイル」→ページ設定→サイズを指定用紙のサイズに

3.完成したら「ファイル」→「ダウンロード」→PDFドキュメント 完成★

※奥付には「タイトル・著者・発行年月日・印刷会社・連絡先」忘れずに

 

以上。印刷の知識が少ない初心者でも同人誌を作成できるよう、各印刷所が分かりやすい解説や無料ツールを用意してくれているため、はじめて同人誌を作る人でも、officeやadobe photoshopなどの有料ツールがなくても、 推しへの愛があれば同人誌は作れるみたいです。なんて優しい世界なんだ……。

 

最後に、特にお世話になったシメケンプリントさんを勝手に紹介します

https://shimeken.com/

・表紙、本文、扉、奥付け、全部無料作成ツールが用意してある

・原稿不備チェックサービスがある

・1冊から作れる

・イベント参加10%オフなどがある

 

私シメケンさんなかったら本出せなかったわ……。本当に本当にありがとうございました! 

 

※当記事の内容はすべて初めて同人誌を作った素人の個人的な感想にもとづくものです。